透明な絶縁体チタン酸ストロンチウムを電界効果で超伝導に

東北大学原子分子材料科学高等研究機構の川崎研究室と金属材料研究所の岩佐研究室との共同研究で、材料の電気の流れやすさを電界効果によって制御することで、全く電気が流れない透明な酸化物SrTiO3を超伝導状態に変換することに世界で初めて成功しました。高温超伝導体など多くの超伝導材料は、絶縁体にさまざまな元素を化学的に混ぜ合わせる手法で作られています。本研究で用いた電気的な手法(電界効果)は、従来とは全く異なる手法であり、今後これを用いた新たな超伝導体開発や新超伝導現象が期待されます。

成果論文: Electric Field Induced Superconductivity in an Insulator
K. Ueno, S. Nakamura, H. Shimotani, A. Ohtomo, N. Kimura, T. Nojima, H. Aoki, Y. Iwasa, M. Kawasaki
Nature Materials Vol. 7, (2008) 855-858.

紹介リンク先:http://www.jst.go.jp/pr/announce/20081013/index.html